水虫(白癬症)
水虫菌(別名:白癬菌)の皮膚感染症を白癬症と言います。足に生じる場合(足白癬)が多いですが、体にも(体部白癬)、手にも(手白癬)、頭にも(頭部白癬)生じます。各々の白癬症は見た目だけでは他の病気との鑑別が難しいことが多く、顕微鏡検査をして白癬菌がいるかどうかを確かめます。一般に原因菌の同定は何日もかかることが多いのですが、白癬症の場合は病変の皮膚を少しとって顕微鏡で確認するだけですから、10分以内に菌の有無を確認できます。治療は外用薬が中心となります。塗り方のコツとしては、少し多めの量をやさしく、広い範囲に塗布することです。少ない量を擦り込むように塗布してもあまり効果はでません。また一見きれいにみえる所にも菌が残っている可能性があるので広めに塗布したほうが良いでしょう。
爪水虫(爪白癬)
足白癬や爪白癬を放置したり、治療が不十分だと、皮膚をつたって爪のきわから白癬菌が爪内に入り、爪水虫(爪白癬)となります。初期は爪の一部が変色するだけですが、進行すると爪が分厚くなったり、著しく変形したりします。治療は従来の外用薬は硬い爪に対して浸透力が弱く、あまり効果はありませんでした。しかし現在は浸透力の高い新しい外用薬が使えますので、外用薬だけでも完治させるケースもあります。しかし爪の変形が強い場合は、爪を処理して薄くしてから外用薬を塗布したほうが良いでしょう。爪の処理はすぐに出血しやすいので医療機関でなさったほうが無難です。さらに難治の場合は肝機能に注意しながら内服薬で治療する場合もあります。