蕁麻疹(じんましん)

からだの広い範囲に、平らに少しだけ盛り上がった発疹がたくさんみられます。発疹の特徴は出たり消えたりするので、まるで発疹が移動しているように感じられます。
じんましんは以前はアレルギー疾患の代表のように考えられていましたが、現在では多くのじんましんは非アレルギー性であることがわかっています。非アレルギー性のじんましんには、外的刺激で線状に発疹がでるもの(物理性)、発汗が関係しているもの(コリン性)、寒暖差に関係するもの(温熱、寒冷じんましん)、精密検査をしても原因が特定できないもの(特発性)などたくさんの種類があります。
治療は、まずはどのタイプのじんましんかを判断して、原因をなるべく少なくする必要があります。頻度は少ないですがアレルギー性が疑われる場合は血液検査をおこない、アレルギーの原因物質を特定し、避けるようにします。またいずれのタイプのじんましんにもヒスタミンという体内物質が関与していますから、抗ヒスタミン薬という飲み薬を内服します。難治の場合は飲み薬を増量したり、複数の飲み薬を併用したりして、個々の患者さんに合った治療法をみつけていく作業が必要となります。

じんましん