下痢・おう吐

こどもの下痢、嘔吐で多いのは急性胃腸炎です。多くはウイルス性で、嘔吐物や便を介して人から人へ移っていきます。嘔吐がひどい間は無理に水分などを与えずに待ち、おさまってから少しずつ電解質や糖分を含んだ水分(OS-1やアクタソリタがおすすめです)を飲ませましょう。

★ノロウイルス感染症

特に秋から冬にかけて多く流行し、手指や食べ物を介して口から感染します。ウイルスを治療するお薬や予防するワクチンはありません。かかってしまったら整腸剤などの飲み薬や点滴など対症療法が中心になります。

おうと

★ロタウイルス感染症

乳幼児に多い感染症で、冬~春にかけて流行します。突然のおう吐、下痢ではじまり、便の色が白くなったりクリーム色に見えることがあります。ヒトからヒトへ経口感染します。通常は1週間程度で下痢はおさまりますが、重症の場合は脱水になったり、脳炎・脳症をおこすことがあり注意が必要です。かかってしまったら、整腸剤・制吐剤や点滴などの対症療法が中心となります。
ロタウイルスにはワクチン(経口接種)があります。2回接種と3回接種のワクチンがありますが、どちらも生後6週から受けることができます(初回接種は14週6日まで)。

ウイルスイラスト

☆手洗い・消毒の方法

おう吐物や便にさわったら、石けんを使って流水で手をよく洗いましょう。
また、床に飛び散ったおう吐物を水拭きしただけでは床にウイルスが残り、床が乾いた後にほこりと一緒に空中に舞い上がる可能性があります。次亜塩素酸ナトリウムの消毒が有効です。
*消毒液の作り方・・・家庭用塩素系漂白剤(ハイターなど)キャップ2杯+500mlのペットボトル1本分の水
(換気を充分に行い、手袋をはめて使用してください)

手洗い