麻しん(はしか)の流行
沖縄から始まった麻しん(はしか)の流行が、愛知県に飛び火したと報道されていますね。明日からゴールデンウィークですが、人の行き来が激しくなる大型連休を経て、一気に全国に広まったりしないかと心配しています。
予防接種のおかげで、本当に最近は「はしか」を外来で診ることがなくなりました。
副院長(小児科)は、20代の頃大阪の一般病院に勤務しておりましたが、その頃は(たぶん土地柄も影響したと思いますが)普通にはしかの入院が月1回以上はあったように記憶しています。入院を決めるときに、「はしか」かそうでないかを診断するのは大変重要なことでした。はしかは、最初数日は高熱と咳、鼻水がひどいのですが、発疹がでてくるのはその後です。発疹が出る前にはしかを診断するには、口の中にできる「コプリック斑」が手がかりになります。発疹が出る前の、実は「はしか」であったお子さんが一般病室に入ってしまうと、当然その後「院内感染」があっという間に広がる恐れがありました。当直をしていて入院があるときは「一般病室か隔離病室か」で緊張したのを思い出します。
ワクチンを1回しか接種していない世代で流行地域に行く予定の方は、抗体価を調べるか、ワクチンをもう一度接種されると安心かと思います。